『怒りやすい』のは、まわりから見ると『困った行動』や『性格の問題』ように映るかもしれません。
けれど実際には、 本人の性格の問題というよりは、体のメカニズムが影響している場合があります。
本人に自覚がなく、『そうせざるを得ない状態』だったとしたらどうでしょうか?
<体のメカニズム>
脳の『考える部分』がうまく働きにくい状態になると、 本能の役割である『自分の身を守る反応』が優先して出ています。
落ちついている時にルールなどの確認をしていても、その瞬間には考える余裕がなく、反射的に身を守ろうとしてしまいます。
<その瞬間の対応>
『考える部分』がうまく働かない状態では、周囲から声をかけられればかけられるほど、『攻撃されている』と脳が受け取り、応戦・攻撃しようとします。
まずは声をかけず、落ち着くまで静かに見守ることが大切です。
<落ちついた後>
落ちついた後は、ゆっくり・冷静に話をします。
事前の約束や社会のルール・世の中の常識をベースに話を進めると、『自分を否定された』『攻撃された』と脳が受け取り、再び怒り出すかもしれません。
焦らず本人が理解できる範囲までにとどめ、その先は無理に進めず保留にしましょう。
話すときは、『事実の確認をベース』に、決して否定せず受け止めながら整理していきましょう。
ただし、この対応は悪化させないための一時的な対応でしかありません。
根本的な変化のためには、日常の中での積み重ねが必要になります。
<日常でできること>
『考える部分』を育てるには、どうしたらよいでしょうか。
1 安心感を育てる
考える部分が働くためには、まず安心感を育てます。
安心できているからこそ、考えるための時間と余裕が生まれます。
母体の中で守られていたような感覚を再現することで、安心感が定着します。
2 情報の入力・処理
慣れてくれば一瞬でできるようになりますが、慣れないうちは簡単なことでも時間がかかります。
①外の情報をありのまま見たり聞いたりする。
②外の情報を自分の中に取り込み考える。
③どう行動すればいいか、選択肢をいくつか考える。
④自分の中で納得した選択を選び、行動に移す。
まずは原始的・単純な動作から始めます。慣れてくると高度な判断力も身につくようになります。
判断を間違えたとしても否定せず、ありのままを受け止めましょう。そのような場合は次にどのような行動したらよいか考える材料にします。
<ご理解ください>
何か一つの方法で一気に解決する魔法はありません。
時間がかかり、大変に感じることもあるかもしれませんが、急がば回れです。
少しずつ変化が見えてくれば、周りの方も自然と見守りやすくなるでしょう。
自分では正しいと思っていても、周りからは否定される。
その中で、本人はとても苦しんでいるのかもしれません。
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